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在留資格の特定技能1号とは?試験など特定技能2号との違いを徹底解説

特定技能制度は、国内人材の雇用が厳しい状況にある産業分野で、一定の専門性や高い技能を持つ外国人の受け入れを目的とする制度です。

在留資格の特定技能には、1号と2号の2種類があります。特定技能1号とはどのような在留資格であり、特定技能2号とどのような違いがあるのでしょうか?

特定技能1号と特定技能2号の違いや在留資格の取得方法などを詳しく説明します。

在留資格「特定技能」とは?

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特定技能とは、2019年4月に定められた在留資格です。

日本国内において十分な人材確保が困難であり深刻な人手不足に直面する12の特定産業分野で、外国人を労働者として受け入れるために創設されました。

特定技能はアルバイトとして雇用することはできないとされています。

特定技能は1号と2号の2種類

在留資格の特定技能には、1号と2号の2種類があります。

特定技能1号は特定の産業分野に所属し、一定の知識や経験、技能を持つ外国人向けの在留資格です。

特定技能2号は、特定産業分野に所属する熟練した能力や知識を持ち、仕事に従事する外国人向けの在留資格です。

特定技能1号と2号の違いをさらに詳しくみていきましょう。

受入れ職種の違い

特定技能1号と2号では受け入れる産業分野が異なっています。

特定産業分野は、「特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する基本方針について」及び「特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針について」(ともに2018年12月25日閣議決定、2022年4月26日一部変更)の中で下記の通りに定められています。

2022年4月の閣議決定及び2022年5月の関係省令施行により、③の「素形材産業」と「産業機械製造業」、「電気・電子情報関連産業」の3分野は統合され、「素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業」になりました。

【特定技能1号 12分野】

①介護
②ビルクリーニング
③素形材産業、産業機械製造業、電気・電子情報関連産業
④建設
⑤造船・舶用工業
⑥自動車整備
⑦航空
⑧宿泊
⑨農業
⑩漁業
⑪飲食料品製造業
⑫外食業

【特定技能2号 11分野】

①ビルクリーニング
②素形材産業、産業機械製造業、電気・電子情報関連産業
③建設
④造船・舶用工業
⑤自動車整備
⑥航空
⑦宿泊
⑧農業
⑨漁業
⑩飲食料品製造業
⑪外食業

上記の通り、特定技能1号は12分野で受入れが可能です。

特定技能2号については、2023年8月の関係省令施行により上記の11分野(介護以外の特定産業分野)で受入れ可能となっています。

在留期間

特定技能1号と2号では、日本での在留期間が異なっています。

特定技能1号の場合、在留期間は1年を超えない範囲の中で、法務大臣が個々に指定する期間ごとの更新、通算で上限5年以内が要件となっています。

一方、特定技能2号の在留期間は3年、1年または6カ月ごとの更新と定められています。

特定技能1号 特定技能2号
通算で上限5年以内
(1年を超えない範囲の中で、法務大臣が個々に指定する期間ごとの更新)
3年、1年または6カ月ごとの更新

技能試験や 日本語能力試験の有無

特定技能1号では、生活や業務に必要な日本語能力を日本語能力試験などで確認しますが、特定技能2号では試験などでの確認は不要と定められています。

また、技能水準においては、特定技能1号と2号ともに試験などで確認が必要です。

しかし、特定技能1号に関して、技能実習2号を良好に修了した外国人技能実習生については試験が免除されています。

特定技能1号 特定技能2号
日本語能力試験 生活や業務に必要な日本語能力を試験で確認
(日 本語能力試験N4以上や国際交流基金日本語基礎テストなど)
試験は不要
技能水準 試験などで確認(技能実習2号を良好に修了した外国人は試験を免除) 試験などで確認

家族の帯同

特定技能1号の場合、通常家族の帯同は認められていません。

一方特定技能2号は、条件に該当していれば配偶者と子どもを本国から呼ぶことができるとされています。

この場合、配偶者と子どもについては在留資格が付与され、日本で生活することができます。

特定技能1号 特定技能2号
基本的に認められていない 要件を満たしていれば可能(配偶者と子ども)

永住許可

出入国在留管理庁は永住資格について下記のように定めています。

3)その者の永住が日本国の利益に合すると認められること

ア 原則として引き続き10年以上本邦に在留していること。ただし、この期間のうち、就労資格(在留資格「技能実習」及び「特定技能1号」を除く。)又は居住資格をもって引き続き5年以上在留していることを要する。

出典:出入国在留管理庁

上記の通り、特定技能2号は永住権の取得条件を満たす可能性がありますが、特定技能1号には可能性はありません。

また、永住権申請の要件において、原則として10年間の在留が必要と記載がありますが、技能実習と特定技能1号で在留した期間は10年に認定されないため、気を付けましょう。

技能水準

特定技能1号と2号では、求められる技能水準も異なっています。

例えば 、建築分野であれば以下のような違いがあります。

特定技能1号:指導者の指示や監督を受けながら、建築物の新築や増築、改築もしくは移転または修繕、模様替えに係る作業などに従事する。
特定技能2号:複数の建設技能者を指導しながら、建築物の新築や増築、改築もしくは移転または修繕、模様替えに関する作業などに従事しつつ、工程を管理する。

上記のように特定技能1号では、一般的に適切な業務を行うことが求められています

一方で特定技能2号では、他の建設技能者の教育や工程の管理など、指導者としての経験や能力が必要とされています。

受入れ機関や登録機関の支援

特定技能1号で在留する外国人には、受入れ機関または登録支援機関による支援の実施が義務付けられています

特定技能2号については、受入れ機関や登録支援機関の支援は対象外です。

では、受入れ機関には具体的にどのような義務が定められているのでしょうか。詳しくみていきましょう。

受入れ機関の基準や義務

受入れ機関の基準や義務|nihongocafe・日本語カフェ|特定技能対策講座|外国人向け日本語学習システム|日本語能力試験|JLPT 短期合格可能|日本語指導 日本語学習サポート

政府は、特定技能の受入れ機関に対して、報酬を日本人従業員と同等額以上とすることや、特定技能1号の活動を安定的かつ円滑に行うことができるようにするための職業生活上、日常生活上または社会生活上の支援の実施に関する計画(1号特定技能支援計画。以下「支援計画」という。)を作成し、当該計画に基づき支援を行わなければならないと定めています。

【受入れ機関の外国人受け入れ基準】

①外国人と結ぶ雇用契約(特定技能雇用契約)が適切であること
(例:報酬額が日本人と同等以上)
②受入れ機関自体が適切であること(例:5年以内に出入国・労働法令違反がない)
③外国人を支援する体制があること(例:外国人が理解できる言語で支援できる)
④外国人を支援する計画が適切であること(特定技能1号に対する支援について)

【受入れ機関の義務】

①外国人と結んだ雇用契約を確実に履行すること(例:報酬を適切に支払う)
②外国人への支援を適切に実施すること
③出入国在留管理庁への各種届出を行うこと

受け入れ義務の①〜③を守らなければ外国人労働者を受け入れられなくなるだけでなく、出入国在留管理庁から指導や改善命令などの罰則を受けることがあります。注意しましょう。

特定技能1号への支援内容は?

受入れ機関は「特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する基本方針について」で定められている下記の支援内容を行う必要があります。

支援については、登録支援機関に委託することができます。登録支援機関にすべてを委託すれば、外国人を支援する体制があると見なされます。

登録支援機関とは、外国人の支援を受入れ機関に代わって実施することができる機関です。

例えば、外国人の人材紹介会社や行政書士事務所などです。

行政書士などの専門家のサポートを受けることできるため、ビザなどの申請書類や資料、求人の作成、該当業種の確認などの手続きもスムーズに進みます。

初めて外国人労働者の採用をする場合など、費用面を検討しつつ会社の状況に合わせて上手く活用しましょう。

【特定技能 1号への支援】

①外国人に対する入国前の生活ガイダンスの実施(外国人が理解することができる言語で行う。④、⑥および⑦において同じ。)
②入国時の空港や事業所などへの出迎えや帰国時の空港への見送り
③保証人となることその他の外国人の住宅の確保に向けた支援の実施
④外国人に対する在留中の生活オリエンテーションの実施(預貯金口座の開設及び携帯電話の利用に関する契約に係る支援を含む。)
⑤生活のための日本語習得の支援
⑥外国人からの相談・苦情への対応
⑦外国人が履行しなければならない各種行政手続についての情報提供及び支援
⑧外国人と日本人との交流の促進に係る支援
⑨外国人が、その責めに帰すべき事由によらないで特定技能雇用契約を解除される場合において、他の本邦の公私の機関との特定技能雇用契約に基づいて「特定技能1号」の在留資格に基づく転職活動を行うことができるようにするための支援
⑩定期的な面談の実施、行政機関への通報

特定技能外国人になるための基準

特定技能1号と特定技能2号になるためには、共通の基準が設けられています。

基準に該当しているのかしっかりと確認しておくことが重要です。

①  18歳以上であること
② 健康状態が良好であること
③ 退去強制の円滑な執行に協力する外国政府が発行した旅券を所持していること
④ 保証金の徴収等をされていないこと
⑤ 外国の機関に費用を支払っている場合は、額・内訳を十分に理解して機関との間で合意していること
⑥ 送出し国で遵守すべき手続が定められている場合は,その手続を経ていること
⑦ 食費、居住費等外国人が定期に負担する費用について、その対価として供与される利益の内容を十分に理解した上で合意しており、かつ、その費用の額が実費相当額その他の適正な額であり、明細書その他の書面が提示されること
⑧ 分野に特有の基準に適合すること(※分野所管省庁の定める告示で規定)

出典:出入国在留管理庁

特定技能1号の在留資格を取得する方法は?

特定技能1号の在留資格を取得するにはいくつかの方法があります。詳しく説明します。

技能試験や日本語試験を受験

海外から来日する外国人が特定技能1号として働くためには、12職種の分野ごとに用意されている技能試験(特定技能1号技能測定試験など)と、日本語試験(日本語能力試験や国際交流基金日本語基礎テストなど)の2つの試験に合格する必要があります。

試験でどのような問題が出題されるのかは、HPなどで確認できます。

無料でダウンロードできる過去問を掲載しているHPもありますので、ぜひ、活用してみてください。

技能実習や留学からの移行

すでに日本国内に在留している外国人で技能実習2号を良好に修了した方は、技能試験と日本語試験はともに免除されます。

ただし、現在従事している分野とは別の分野で働きたい場合は、追加で働きたい分野の技能試験に合格することが必要です。

また、留学などの他の在留資格の外国人は、技能試験や日本語試験を受けて合格する必要があります。

国によっては本国独自の手続きを定めている国もあります。それぞれの国の情報も確認しておきましょう。

まとめ

ここでは、在留資格の特定技能1号についてや、特定技能1号と2号の違いについて解説しました。

特定技能1号には受入れ機関の支援が義務付けられています。

自社で支援が難しい場合は、外国人の人材紹介会社などに気軽に相談してみましょう。

外国人を長く雇用したいと考えている企業は、将来を見据えた人材育成や環境づくりに取り組むことが重要です。

 

※記事内容は執筆時点の情報に基づきます。