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【2023年版】特定技能制度の分類ガイド!特定技能1号と2号の違いや業種ごとの詳細情報を解説

特定技能制度は2019年から開始された新しい在留資格で、日本国内で人手不足が深刻化する業種で外国人の採用が解禁されました。

特定技能には、特定技能1号と特定技能2号の2種類があります。

本記事では、特定技能の分類や業種・職種ごとの詳細情報、特定技能取得から就労までの流れなどについて詳しく紹介します。

特定技能の分類

特定技能の分類

特定技能制度は、日本の労働力不足を改善するためにできた制度です。

特定技能1号と特定技能2号では、在留可能期間や家族の帯同の可否、その他の条件などが異なります。

特定技能1号と特定技能2号の違いは、以下の通りです。

特定技能1号 特定技能2号
在留期間 1年,6か月又は4か月ごとの更新・通算で上限5年まで 3年,1年又は6か月ごとの更新・更新は無制限
技能水準 試験等で確認(技能実習2号を修了した外国人は試験等免除) 試験等で確認
日本語能力水準 生活や業務に必要な日本語能力を試験等で確認(技能実習2号を 修了した外国人は試験等免除) 試験等での確認は不要
家族の帯同 基本的に認めない 要件を満たせば可能(配偶者,子)
受け入れ期間または登録支援機関による支援 支援が必要 支援は不要

特定技能1号には一定の制限があるのに対して、2号は制限が緩和されているという違いがあります。

特定技能1号の特徴

特定技能1号の対象分野は下記の通りです。

  1. 介護
  2. ビルクリーニング
  3. 表形材・産業機械・電気電子情報関連製造業
  4. 建設業
  5. 造船・舶用工業
  6. 自動車整備業
  7. 航空業
  8. 宿泊業
  9. 農業
  10. 漁業
  11. 飲食料品製造業
  12. 外食業

2022年4月の閣議により製造業の3分野(素形材産業、産業機械製造業、電気・電子情報関連産業分野)を統合したため、全12種類になりました。

特定技能2号の特徴

特定技能2号は1号に比べ、より高度な職業経験な技能が必要です。

特定技能2号の対象職種は全11種類で、介護を除く1号の対象職種と同様です。

特定技能2号に求められる能力は、マネージャーとして現場監督などが行えるかどうかです。

プレイヤーとしての戦力であることを求められる1号に比べて、2号は職場の人の管理や指導を行える力を必要とします。

そのため、2号はより深い専門知識、経験、技術を有した上で監督者として現場を統括できるかがポイントです。

各職種によって試験の内容なども変わるので、確認しておきましょう。

業種・職種ごとの詳細情報

業種・職種ごとの詳細情報

特定技能の業種・職種ごとに必要な試験や業務内容は以下のようになっています。

特定技能者の採用は原則直接雇用(正社員もしくはフルタイム)ですが、一部の業種に関しては派遣雇用も認められています。

介護

管轄 厚労省
受け入れ見込数 50,900人
技能試験 介護技能評価試験
日本語試験 国際交流基金日本語基礎テストまたは日本語能力試験
その他試験 介護日本語評価試験
雇用形態 直接
業務内容 介護利用者の心身の入浴、食事、排泄などの基本的な生活に関わるサポートが主な業務範囲となります。ただし訪問介護は対象外となりますので、施設での従事のみ対象です。
備考 特定技能1号のみ対象の業種です。

ビルクリーニング

管轄 厚労省
受け入れ見込数 20,000人
技能試験 ビルクリーニング分野特定技能1号評価試験
日本語試験 国際交流基金日本語基礎テストまたは日本語能力試験
その他試験 なし
雇用形態 直接
業務内容 多数の利用者が出入りする建築内部の清掃が主な業務範囲となります。オフィスビルや商業ビル等の廊下、階段、トイレ、エレベーターやエスカレーター、駐車場などが主な業務範囲です。また建物内部ではありませんが、ビルの外壁などの清掃もする場合があります。
備考 なし

表形材・産業機械・電気電子情報関連製造分野

管轄 経済省
受け入れ見込数 497,500人
技能試験 製造分野特定技能1号評価試験
日本語試験 国際交流基金日本語基礎テストまたは日本語能力試験
その他試験 なし
雇用形態 直接
業務内容 鋳造、鉄工、塗装等の機械金属加工作業や機械加工、プリント配線板製造、プラスチック成形等の電気電子機器組み立て作業、メッキ、アルミニウム陽極化処理等の金属表面処理作業などが主な業務範囲となります。
また上記業務範囲の関連作業として原材料や部品の調達、運搬作業や各職種の戦後工程作業、クレーンやフォートクリフト等の運転、清掃・保守管理作業なども付随する範囲でのみ認められています。
備考 なし

建設業

管轄 国交省
受け入れ見込数 20,000人
技能試験 建設分野特定技能1号評価試験
日本語試験 国際交流基金日本語基礎テストまたは日本語能力試験
その他試験 なし
雇用形態 直接
業務内容 元々は19の区分にその業務範囲が別れていましたが、2022年8月に「土木」「建築」「ライフライン・設備」の3つに統合されました。試験もこの3区分に別れており、合格した試験の区分職種に従事することが可能です。
土木は型枠施工やコンクリート圧送、トンネル推進工、建築は建築大工や建築板金、鉄筋施工、ライフラインは電気通信、配管、保温保冷などが主な業務範囲となります。
備考 なし

造船・舶用工業

管轄 国交省
受け入れ見込数 11,000人
技能試験 造船・舶用工業分野特定技能1号試験
日本語試験 国際交流基金日本語基礎テストまたは日本語能力試験
その他試験 なし
雇用形態 直接
業務内容 船の溶接や塗装、鉄工、電気機器組み立てなどが主な業務範囲となっている。特定技能2号では溶接のみが対象となる。
備考 なし

自動車整備業

管轄 国交省
受け入れ見込数 6,500人
技能試験 自動車整備分野特定技能評価試験
日本語試験 国際交流基金日本語基礎テストまたは日本語能力試験
その他試験 なし
雇用形態 直接
業務内容 タイヤの空気圧や灯火装置の点検作業、車全体の点検作業が主な業務内容となる。ただし、以下の条件が入ってきます。
作業の定義として「地方運輸局長から認証を受けた自動車特定整備事業場における作業でなけれならない。なお、対処となる自動車の種類が二輪自動車のみの自動車特定整備事業場は除くものとする」となっている。
備考 なし

航空業

管轄 国交省
受け入れ見込数 1,300人
技能試験 特定技能評価試験(航空分野・空港グランドハンドリング、航空機整備)
日本語試験 国際交流基金日本語基礎テストまたは日本語能力試験
その他試験 なし
雇用形態 直接
業務内容 航空機地上走行支援や手荷物・貨物取扱業務、航空機内外の清掃整備業務等の空港グランドハンドリング、運行整備や機体整備、装備品・原動機整備等の航空機整備などが主な業務範囲となります。
備考 なし

宿泊業

管轄 国交省
受け入れ見込数 11,200人
技能試験 宿泊業技能測定試験
日本語試験 国際交流基金日本語基礎テストまたは日本語能力試験
その他試験 なし
雇用形態 直接
業務内容 レストランサービスや接客、宿泊サービス等を中心に企画・広報、フロント業務が主な業務範囲となります。元々、特定技能宿泊業の業務範囲として一部の例外を除き、企画・広報・フロント業務を行うことはできませんでしたが試験に合格した者は従事できるようになりました。
備考 なし

農業

管轄 農水省
受け入れ見込数 36,500人
技能試験 農業技能測定試験(耕種農業全般、畜産農業全般)
日本語試験 国際交流基金日本語基礎テストまたは日本語能力試験
その他試験 なし
雇用形態 直接/派遣
業務内容 栽培管理や農産物の出荷、選別作業等の耕種農業全般作業、飼育管理や畜産物の出荷・選別等の畜産農業全般作業が主な業務範囲となります。また農業分野に関しては同業種への転職が可能となっております。
備考 なし

漁業

管轄 農水省
受け入れ見込数 6,300人
技能試験 漁業技能測定試験(漁業・養殖業)
日本語試験 国際交流基金日本語基礎テストまたは日本語能力試験
その他試験 なし
雇用形態 直接/派遣
業務内容 海産物の収穫や漁具の製作・補修、漁獲物の処理や保蔵等の漁業、養殖物の収穫や養殖資材の製作・補修、養殖物の育成管理等の養殖業が主な業務範囲となります。また漁業分野に関しては同業種への転職が可能となっております。
備考 なし

飲食料品製造業

管轄 農水省
受け入れ見込数 87,200人
技能試験 飲食料品製造業特定技能1号技能測定試験
日本語試験 国際交流基金日本語基礎テストまたは日本語能力試験
その他試験 なし
雇用形態 直接
業務内容 酒類を除く、飲食料品の製造・加工、安全衛生等が主な業務範囲となります。ただし、選別や包装、梱包等の周辺作業は対象外となります。
備考 なし

外食業

管轄 農水省
受け入れ見込数 30,500人
技能試験 外職業特定技能1号技能測定試験
日本語試験 国際交流基金日本語基礎テストまたは日本語能力試験
その他試験 なし
雇用形態 直接
業務内容 調理や接客、原材料の仕入れ、配達などが主な業務範囲となります。風営法に規定されているような接待は禁止となりますので、その点注意が必要となります。
備考 なし

特定技能取得から就労までの流れ

特定技能取得から就労までの流れ

特定技能制度を活用した、外国人採用の大まかな流れは下記の通りです。

  1. 外国人を受け入れる企業が採用人数を決めて、募集開始
  2. 応募した外国人の選考開始
  3. 内定した外国人と雇用契約を結ぶ
  4. 内定した外国人の支援計画の策定
  5. 在留資格変更許可申請を地方出入国在留管理局に申請をする
  6. 生活支援の実施
  7. 就労開始

特定技能外国人を雇用する企業や団体は、特定技能外国人の雇用契約や労働条件を遵守する責任があります。

また、特定技能外国人への支援については、登録支援機関に委託することができます。

特定技能外国人を受け入れる条件については、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

特定技能1号を取得する条件

特定技能1号を取得するための条件は、下記の2つです。

  1. 特定技能評価試験に合格していること
  2. 日本語試験に合格していること

特定技能評価試験では、各業種に関する知識や技術が求められます。

また、日本語試験は「日本語能力試験」と「国際交流基金日本語基礎テスト」のどちらかの試験に合格する必要があります。

日本語能力試験は毎年7月上旬と12月上旬に実施されます。

特定技能に関する試験は、日本だけでなく以下の9カ国でも受験が可能です。

  • ベトナム
  • ミャンマー
  • フィリピン
  • カンボジア
  • 中国
  • インドネシア
  • タイ
  • ネパール
  • モンゴル

各国によって日程が異なりますので、各国の試験スケジュールを確認しておきましょう。

受け入れ対象国

特定技能による在留受け入れ対象国と在留人数は次の通りです。(2022年6月時点)

国名 在留人数
ベトナム 476,346
ミャンマー 69,613
フィリピン 298,740
カンボジア 9,970
中国 744,551
インドネシア 98,865
タイ 56,701
ネパール 139,393
モンゴル 17,976

近年では、ベトナムの受け入れ人数が一番多くなっています。

各国の経済状況によって左右されますが、元々受け入れの多かった中国自体が経済発展しているため、受け入れ人数は減少傾向にあります。

今後国による支援が近年活発になっているインドネシアやミャンマーの受け入れ人数が増加することが予想されます。

まとめ

特定技能の関連産業は深刻な人材不足となっており、特に熟練した技術を持つ高齢者の引退が一番大きく影響しています。

地域ごとにも影響の差があるため、全国的に特定技能者を運用していく対応がより一層求められてきます。

厚生労働省からの情報発信も盛んになっており、令和5年版の資料も多く発信されていますが、今後も制度拡大に向けて動きがある予定です。

特定技能は分野別に各省庁より情報発信されていますので、目的に応じてそちらのページも確認することをおすすめします。